ファスティングがもたらす、真のダイエット効果とは?
「断食=痩せる」という短絡的な発想が、そんな言葉を育んできてしまったのでしょう。
まず断っておきますが、ファスティングや断食をダイエット目的のみで考えるのは間違っています!
でも深くファスティングを知り、恩恵や効果をしっかり追求してきた側からすると、そんな簡単な言葉で片付けられては納得できない。
だからこそ、「ファスティングをダイエット目的のみで考えるのは間違いだ!!」と声を大にして叫びたいのです。
実際にダイエットとしての効果はあります。
ただ、それはファスティングを「ホーリズム(全体主義)的思考で捉えた上での、1つの結果にすぎない」ということです。
さて、一体どんなダイエット効果があるのか?
ファスティングとダイエットの因果関係に切り込んでいきましょう!!
目次
- ○ ダイエットの正しい定義
- ・「ダイエット」の語源
- ・“ダイエット=運動”は間違っている
- ・“ダイエット=痩せる”も間違っている
- ○ ファスティングがダイエットに繋がる理由は?
- ・満腹感のリセット(胃が小さくなる)
- ・味覚のリセット
- ○ ファスティングは痩せるのか?
- ○ 10kgでも20kgでも、ファスティングで痩せられる!!
- ○ まとめ
ダイエットの正しい定義
ファスティングとダイエットの因果関係を正しくご説明するためには、まずそれぞれを切り離して考える必要があります。
ところで、「ダイエット」の言葉の定義を正しく説明できますか?
痩せること?
食事制限?
体型維持???
などが頭に浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
どんな物事においても正しい目的地へたどり着くには、根源的に正しい理解をしておくことが欠かせません。
最初にボタンを一つでも掛け違えてしまうと、正しく服を着ることは永遠にできませんからね。
ではまず、「ダイエット」の語源に遡りましょう。
「ダイエット」の語源
「ダイエット」という言葉は、ギリシャ語で「δίαιτα」(「ディーエター」)が語源でした。
当時は「生き方、生活習慣、食事療法、人が普段から習慣的に食べているもの」という意味合いで使われていたのです。
そして14世紀ごろにアメリカ、フランスなどに輸入され、現在の「ダイエット」という言葉に姿を変えました。
その後、「摂取量と効果を考慮した食べ物」、「健康維持のために自身の食事を制限する」という意味合いで広まってきました。
そう、これがダイエットの正しい定義なのです。
皆さんが普段「ダイエット」として考えていた定義と照らし合わせてみていかがでしょうか?
“ダイエット=運動”は間違っている
1つ注意してもらいたいのが、運動に関することは、一切「ダイエット」の言葉の意味合いに含まれていない点です。
実際に適正体重を目指すために、運動は効果があるのかという研究は過去に何度もされてきています。でも実際は、運動したらその分食べすぎてしまう…。だからダイエットとしては成立しないという結果に落ち着いています。
適度な運動は、人間が本来狩猟民族であることから辿ると健康維持には必要不可欠です。
でも「ダイエット」ではないということなのです。
“ダイエット=痩せる”も間違っている
もう1つ、「痩せる」というのも違います。
健康維持のために食事制限をすることで、結果的に痩せることには繋がります。
でも"痩せた"からと言って、健康とは限りません!
何を目的に置いているのかが非常に大切なのです。
例えば、ひどく痩せこけている人に「あなたはダイエットしすぎよ!!」と言うのは言葉の使い方として正しくないのです。
それは「あなたは‟健康維持のために”食事を制限しすぎよ!!」と言ってるようなもの。
ひどく痩せこけている時点で健康維持には恐らくなっていないと考えられるからです。
屁理屈いってんじゃねーよ!と思われる方もおられるかもしれません。
でも違うんです。
僕は何より、目的地(ダイエット)に正確に辿り着くためには、曖昧ではなく、言葉の意味合いを正しく理解する必要があるとお伝えしたいだけなのです。
曖昧な解釈が生んでしまうのは、曖昧な結果であり、それは曖昧な目的地に辿り着いてしまうということなのです。
ファスティングがダイエットに繋がる理由は?
ファスティングをすることで、間違いなくダイエット効果を得ることはできます。
満腹感のリセット(胃が小さくなる)
一定期間固形物を摂らない断食状態を続けると、胃は小さくなります。
特にファスティング初心者(過食気味の方)の場合、断食期間が終わり回復食期間に入ったからといって、いきなりそれ以前と同じような食事を摂る方はいません。
いや、正確にはいるのかもしれませんが、大半は食べられないものです。
体が本来求める適切な食事量を、体を通して実感しているということなのです。
味覚のリセット
ファスティングは人間の持つ五感を研ぎ澄ませてもくれます。
これもファスティングの本当に大きな魅力です。
そのうちの1つ、「味覚」も大きく変わります。
本来身体が栄養として必要なものを、欲するようになるのです。
脂っこいものや、動物性のもの、添加物や保存料が美味しくないとも感じるようになりますから。
「おいおい、そんなの本当かよ!!」なんて思われる方もおられませんが、至って本当の話です。
実際に正しいファスティングに取り組んでもらうと実感できると思います。
身をもって経験していただくのが一番ですからね。
ファスティングは痩せるのか?
「ファスティングダイエット」という言葉を(悪い意味で)ここまで普及させてしまったのは、恐らくこの「痩せ」についてでしょう。
気になる方も多いかもしれませんね。
ファスティングを頑張った直後のあなたは今4kg痩せたとしましょう。
久しぶりに会った友達にこんなことを言われました。
「あれ、どうしたの?めっちゃ痩せて綺麗になったね」
そうするとあなたは「えっ?わかる?ファスティング頑張ったんだよ!」と嬉し気に伝えるでしょう。
ここまでは何も悪くありません。
むしろファスティングが広まることは僕自身も嬉しいですからね。
問題はこの続きです。
その友達は「あたしもやってみたい!!そんな風に痩せて綺麗になりたい!!」
となることが非常に多いのではないかと思うのです。
そこで正しくカウンセリングを受けたり、正しい知識と解釈で取り組めるなら問題ないですが、なかなかそこまで行きつくことはないでしょう。
そして大半の場合、独学でやったり、ちょっとネットで調べて軽くやってしまう。。。
これが「ファスティングで痩せられるのだ」と間違って普及してしまうパターンです。
悲しくて仕方ないです。
その友達が安易に取り組んでしまった場合を考えると、残念でなりません。
そもそも断食に取り組むわけですから、痩せるなんて当たり前の話なんです。
そしてそれはファスティングで得られるたった一つの‟間接的な結果”に過ぎないのです。
ファスティングは本当に奥深い世界なのです。
10kgでも20kgでも、ファスティングで痩せられる!!
とは言いつつも、ファスティングで痩せることは確実に出来ます。
それも何kgでも、あなたの望むままに。
それは僕が今までの指導実績をもとに何人もそういう人をこの目で見てきたからなのです。
でも、大切なのは、回復食期間に入ると体重は少なからず戻るということを認識しましょう。
1回のファスティングで準備期間と断食期間を終えたあと、個人差はありますが1kg~4kgくらいは落ちます。
例えば4kg減量できたとしましょう。
その状態から回復食期間に入ると、1kgほどは戻ります(もちろん個人差はありますが)。
これは恒常性の働きによるものと、何もない空っぽの胃腸にモノが入ってくるからです。
そして通常食に戻ったあとも、過度な暴飲暴食をせずに過ごせる人はそのまま体重を落としたまま維持できます。
そのあと月に1回ほどのペースで断続的に何度も繰り返すことで、望む体重へ近づきます。
そして体質もドンドン改善されていくのです。
大事なのは「何度も繰り返すこと」です。
ここにファスティングの効果はかなり発揮されるのです!!
たった1回のファスティングで体に多大な変化を及ぼすことは出来ません。
一朝一夕で何かを手に出来るほど、世の中は甘くありませんからね。
どこまでいってもファスティングの本来の目的は、胃腸の休息であり、健康維持に繋げていくことなのです。
まとめ
今回はファスティングとダイエットの因果関係について掘り下げてきました。
まずは、ダイエットの定義を正しく理解すること。
そして「ファスティングダイエット」などと安易な考え方でファスティングに取り組まないでほしいと訴求してきました。
ファスティングはダイエットや痩せることに確実に繋がります。
でも単一で物事を見るのではなく、あくまでホーリズム(全体主義)的思考で捉えなければなりません。
是非、正しいファスティングに取り組んでいただいて、理想の自分、理想の人生を手にしていきましょう。